8月26日_HPコンテンツの作り込み 3

おはようございます、
中小飲食店専門コンサルタント 中小企業診断士 (有)三峰プロジェクト 鈴木秀樹です。

 

◆今日は、開業時の資金調達について書いていきます。

前述の初期投資(先行投資、設備投資)に従って、開業プランを進めていくと、次なる課題は「資金調達」です。

ここでも、結論先だし・・・!

  • 最低でも、初期投資の1/2は自己資金で賄う

全額自己資金」と言うのが理想なのは言うまでもありませんが、働きながら(修業をしながら)、そこまで貯めることはほぼ不可能ですよね。
そうなると、必然的に借入を起こさなくてはなりません。

その際に、借入先である銀行では、

  • 1/2以上は、自己資金で賄っている

と言うことが必須条件となります。

なぜか?

 

◆開業時の自己資金は、開業準備の心構えを見られるのです。

開業資金の1/2以上を、自己資金で賄っていることの意味合いとしては、

  • それだけ、準備期間を持って準備してきた
  • 覚悟を決めて、この開業に今までの人生を掛けている

という心構えを示しているということなのです。

 

◆さらに、自己資金比率が高いことにより「月次損益」を楽にします。

借りたお金は返さなければなりません・・・、しかも、利息をつけて・・・。

具体例で見てみましょう。

例えば、先行投資総額:1,000万円(見込売上300万円/月)だったとします。
(借入金利3%、借入期間5年とします。元利均等とか、複雑なお話は置いておきましょう)

  • 自己資金1/2とすると、借入金は5百万円。
    初年度の利払いは「1万1250円」となり、「売上比0.375%」
  • 全額借入とすると、借入金は1千万円。
    初年度利払いは「2万2500円」となり、「売上比0.75%」

投資総額から比べると、大して差がないじゃないか・・、と感じるかもしれませんが、分かりやすいように人件費に換算すれば、

  • 時給@¥800として、約14時間分
       ↓
    ランチタイム(11~14時)のパートさんとして「約5日分

自己資金を半分用意できていれば、

  • 1週間分のランチタイムのパートさんの人件費が捻出出来ていた

という訳です。
大きいですよねぇ・・・!

 

◆当然、元金も返済しなくてはなりません・・・。

利払いだけではなく、元金も返済していかなくてはなりません・・・。

先程の例で言えば、

  • 自己資金1/2(借入金5百万円)の場合は、月々の返済額は約「8万3千円
  • 全額借入(借入金1千万円)の場合は、月々の返済額は約「16万6千円

チョット複雑になりますが、借入金の返済原資は、

  • 返済原資 = 利益 × 0.6 + 減価償却費(前述)

となります。

先ほどの投資計画に従って、減価償却期間を7年(残存0円、定額法)と仮定すると、

  • 減価償却費 = 1千万円 ÷ 7年 ÷ 12ヶ月 = 11.9万円(売上比4.0%)

となりますので、上記の例に当てはめれば、必要利益は、

  • 自己資金1/2の場合 =(8万3千円-11.9万円)= 減価償却で返済額を賄える
  • 全額借入の場合 =(16.6万円-11.9万円)÷ 0.6 = 7万8千円(売上比2.6%) 

 

ここで大事なことは、金額や売上比率ではなくて(それも大事なのですが・・)、

  • 自己資金を1/2用意していれば、「赤字」でも返済に困らない

と言うことなんです。
(厳密に言えば、現金出納レベルではやはり「利益」が出ている必要があるのですが・・・)

 

◆根拠はいろいろありますが、結論としては・・・、

上記の通り、数字上で自己資金の重要性を説明してきましたが、ちょっと難しい・・、かもしれませんね。
結論としては、

  • 開業計画では、自己資金1/2以上を用意する

これが、必要だということです。

     

  • そんな貯金ないし、親からの借金も出来ないよ・・・

そんな方がいらっしゃるかもしれません。
即答します!

  • 投資計画を縮小して、予算の範囲内に計画を修正して下さい
  • または、貯金が貯まるまで、待って下さい

 

僕(鈴木秀樹)は、思います。
貯金が貯まるまで待つことも、開業計画の一環です。すでに、そこから開業計画がスタートしている訳です。

例えば、銀行さんに借入に行った時に、

  • 3年前に開業計画を作成した時に、自己資金が足りなかったために、投資計画を若干縮小して、さらに3年掛けて100万円の貯金をし、「総額5百万円で総投資額の1/2の自己資金」を用意しました。

と言うお話をされたら、グッと借入の可能性は高まりますよね。
言わずもがな、「事業の安全性」も高まっています。

 

是非、こんな開業計画を作って頂きたいと願っています・・・。

 

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このブログ記事について

このページは、飲食店コンサルタント 鈴木秀樹が2010年8月26日 05:59に書いたブログ記事です。

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